学資保険の比較はむずかしいが…

学資保険に限らず、各種の保険の比較というのはむずかしいものです。

どのような視点で、学資保険の比較を行なうかというのが一つのポイントになりますが、このコラムでは、比較するときの要点についてまとめておきましょう。

学資保険を比較するには

学資保険を比較する場合、「貯蓄型か保障型か」というのが一つの基準になります。

貯蓄型というのは、満期になったときに、支払った合計保険料の何%を得ることができるかという視点から考えなければなりません。

学資保険を支払った金額以上を受け取ることができるとは限らないのが、学資保険の特徴の一つです。

学資保険は、契約者(父親や母親)が死亡した時に、支払った保険料以上にお金を受け取ることができる契約内容になります。

この点を考慮して、保険会社がプランニングした保険商品であるため、満期時の受け取り金額が少なくなるケースがあるのです。

保険の専門家は、「回収率」と「受取倍率」という2点の視点から学資保険を比較するそうです。「回収率」が1.0未満であれば、元本割れということになります。「受取倍率」は、親が死亡した時に払い込んだ保険料の何倍を受け取ることが出来るかという倍率です。仮に10.2であれば、支払った保険料の10.2倍の金額を受け取ることができることを意味します。

育英年金が付いているか否か

契約者が死亡した後にも、支払うことになる「育英年金」が付いているか否かによって、受取倍率がずいぶんと違ってきます。死亡後何年にもわたり、育英年金が支払われる学資保険に加入していた場合には、当然「受取倍率」が高くなります。

「受取倍率」が高い学資保険プランの場合には、先の「回収率」を低く抑えるのが通常です。

育英年金がない学資保険プランであれば、受取倍率が高くならないため、満期時に受け取る回収率は比較的高く、1.0以上になる学資保険もあります。

学資保険を選択する場合、貯蓄型か、保障型か、どちらが自分の希望にかなっているかを考えましょう。

・自分の死亡時の保障が大きい(受取倍率の高い)学資保険を希望している。
・学資保険は貯蓄として考えているので、回収率が高い学資保険を希望している。

大別すると、どちらかになるでしょう。

ご自分にとって、どちらのタイプの学資保険が良いかを、この機会に考えてから、各社の学資保険を比較してみてはどうでしょうか。